何も感じないのは何か不思議だった。

先日の日曜日は四十九日の法要だったが、実際にはまだ六七日で本当の四十九日は次の土曜日である。なのでまだ仏にはなっていない。

 

兄とはあまり会話したり、連絡をまめにとる間ではなかったが仲は良かったしお互いを大切にしていた。

 

兄とは奇妙なことが何回かあった。

その一つは私が独身の頃だったが祖母が亡くなる何日か前に不思議な夢を見て、夢の中のホテルの一室で誰かと話をしていると、話をしていた相手の視線が天井の方を見たので、自分もふと上を見ると「何か黒いものがあるな」と思った瞬間に背中に”ドスッ!”と重いものが乗っかってきて身動きが取れなくなり、一瞬目が覚めて「う~」と言ったまま再度寝込んでしまい、翌朝に何事も無かったように目が覚めた。その話をした時に「あぁ、俺もあったそうゆうの」って兄が話していた。

 

その他は、細かい話だけれど「この前、疲れすぎて寝てるとき呼吸を忘れる所だった」とか、聴力をチェックするためにモスキート音のテストをしようと思ったら、いつも耳鳴りがなっているので聞こえなかった、とか。

兄とは何かとシンクロすることがあったので、今回の件では何か感じる事があるじゃないかと思っていた。なのに、そうゆう気配が全くないので不思議に思っていた。なんでだろう。

こんなことになってしまったら、何かを感じるんじゃないかと思っていたのに、そんな雰囲気を微塵も感じないのだ。

もしかして、まだ仏になっていないからだろうか?いや、そんなことは関係ないと思うけれど、その感じないことを何か不思議に感じるんだ。