三途の川

 仏教では亡くなった人は仏になるまで7日ごとに”冥土の王朝の王さまたち”に会い、さばきを受けるのだそうで、いわば7日x7強化合宿の様だと思った。

 

 最初の7日間は険しい山を越えていくらしい。この時に魂はお香を食べて進むので現世でお香を絶やさないようにするとのこと。

(出典:大の葬祭「初七日」から「四十九日」まで。葬儀後の法要(法事)について)

 

 兄の葬儀は亡くなった1週間後だったので初七日の法要も執り行った。

 

 険しい山を越えるとすぐに三途の川があるそうだ、これが二七日(ふたなのか)。この前の日曜日がちょうど二七日だったので、兄も三途の川を渡ったと思うが、この時の川の渡し賃が六文(ろくもん)かかるので棺桶に六文に見立てた紙に書いた銭を入れた。

 

 しかし本当にいまだに渡し賃は六文なのだろうか?疑問が残る。時代がかわってもし値上げされていたら渡る前にバイトをする羽目になっていないだろうか、真面目に心配してしまう。

 

 兄は両親想いで良く新しいスマホを買って設定してあげたり、お古のiPadやデジカメなどを父にあげたりしていた。もしかしたら、両親が来るまで賽の河原で待っているかもしれないなどと考えては自分一人の心の中にしまっておいた。